2021年2月に行われたTOEICでいいスコアを取ることができました。
TOEICで高得点を取るためには付け焼刃の知識ではなく、しっかりとした「英語力」を培うことが大切です。
留学していたため全てが参考になるわけではありませんが、取り入れることのできる勉強法もあると思います。
留学前、留学中にどのように英語を勉強したか、そして帰国後の勉強法を今回の記事でご紹介します。
はじめに
本記事はTOEICの勉強法についてではなく、あくまでも僕の英語学習遍歴と「確かな英語力をつけるための学習法」について、自分なりの考えを書いたものです。
なので題名は少しミスリードですが、このように書かないと多くの方の目に留まりません。
また、自分の英語力の客観的な評価を付けることで、今までの英語学習の効果に説得力を持たせることができます。
以上のような理由で、このような題名を付けました。
とは言いつつ、確かな「英語力」を身に付けることがTOEIC高得点への近道なので、TOEICの点数が伸び悩んでいる方が読んでも価値のある記事だと思います。
ちなみに、「TOEICのための勉強」はあまり意味の無いことだと個人的に思っており、それについては記事後半で詳しく書いてあります。
また、TOEIC一発900点以上と題名に書いてありますが、正確に言うと2回目です。
2017年の2月、大学1年生の時にIPテスト(学校や会社など集団で受けるもの)を受け565点(L:330,R:235)でした。
しかし、1回目は大学から受けさせられたもので問題形式や試験時間も分からないような状態で受けたのに加え、その時からすでに4年経過しています。
なので、前もって準備し、問題形式もしっかりと把握して受けた2回目が自分にとっての初めてのTOEICだと思いこのような題名にしました。
TOEICの点数
2021年2月28日実施のTOEIC Listening&Readingで940点(L:485,R:455)でした。
どうしても我慢できずリーディングの途中でトイレに行ってしまったのですが(笑)、それが無ければもっと取れてたかもしれません。
今までの英語学習
小・中・高校
まずは大学入学前の英語学習についてお話します。
小学校では英語の授業はありませんでした。
しかし、通っていた幼稚園が小学生向けに英語スクールを開いていたのでそこに週に1度通っていました。
内容はそこまで難しくなく、中学1年生レベルの英語でしたでしょうか。
ですがそのおかげで小学校6年生の時点で英検4級を取ることができました。
中学からは英語の授業があったため、特にそれ以外に勉強はしませんでした。
中学2年の時点で英検3級を受けて、合格することができました。
高校時代は学校から言われるままに、配布された単語帳や文法書をベースに勉強していました。
なので中学同様に特に特筆すべきことはありません。
ちなみにセンター試験は170点前後でした。
使用していた単語帳や参考書は以下の通りです。
大学入学後~留学前
1年生のうちは教養課程で英語の授業が前期は週2で、後期は週1でありました。
大学の英語の授業で「これがあって良かった」と今でも思うのはリーディングの課題です。
大学には図書館とは別に英語の本だけを集めた部屋がありました。学生はその部屋で洋書を借ります。
そして読み終わったら大学のポータルサイトに行って、その本の内容に関するクイズを解きます。
一定以上の点数を取ると合格で、その本の単語数がカウントされます。
これで前期は20万語、後期は10万語の文字数分の洋書を読みました。
洋書は様々なレベルのものが集められており、着実にステップアップできるようになっていました。
Penguin Readersの本が多かったです。
この課題のおかげで英語の長文を読むことに対する抵抗が無くなったと思います。
大学2年生からは専門科目が始まりテスト勉強やレポートに追われていたこともあり、英語の勉強は全くと言っていいほどしていませんでした。
留学に行くことがかなり確実になってきたので3年生からは留学を見据えた英語学習をはじめました。
具体的に何をしていたかというと、単語帳のDUO3.0とTEDICTです。
DUOについては他の記事でみっちり解説してあるのでそちらをご覧ください。本当に素晴らしい単語帳です。
これが無ければ自分の英語はこれほど上達していなかったと思います
”DUO3.0丸暗記した人の!!”暗記するまでとその後の勉強法TEDICTについてです。
これはアプリなのですが、2つの言葉を組み合わせでできています。
それは”TED”と”Dictation”です。
TEDとは各分野の専門家がステージの上でプレゼンをする講演会のようなものです。
言葉だけでも聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。
このプレゼンを聞くことで英語の勉強ができるとともに、様々な分野の知識も身につくので英語学習者の中では人気の勉強法です。
Dictaion(ディクテーション)とは、聴いた英語を書きとるという勉強法です。
学校などでやったことのある人もいるかもしれません。
リスニング力を鍛えるとても良い方法です。
話の流れからも明らかなように、TEDICTとは「TEDをディクテーションできるアプリ」です。
このアプリとにかくスゴいんです笑
このアプリについてもっと詳しく説明したいのですがそれは他の方の記事にお任せします笑
「TEDICT 勉強」などで検索してみてください。
時間があれば僕も記事を書きたいと思います。
話を元に戻しますが、大学3年生から留学するまでの1年間はDUOとTEDICTの2本柱で英語学習を行っていました。
留学中
留学では最初にフィリピンの語学学校に3カ月滞在し、平日はもちろん週末も朝から晩までみっちり勉強しました。
語学学校の授業すべてについて詳しくは書きませんが、すごくためになった授業が2つあったので紹介したいと思います。
それは「カランメソッド」と「発音の練習」です。
カランメソッドとは、先生が言った英文や、先生からの質問に対しての答えを瞬時に口に出す学習法です。
僕が通っていた語学学校では1つの英文で、先生2回→生徒2回→先生1回→生徒1回のように行い、これを様々な文章で行いました。
英語がうまく話せなかったときは、一度頭の中で日本語を英語にしてからそれを口にしていましたが、これをしている時は、頭の中では英語だけを考えていました。
この方法により、「英語脳」を作ることができるとともに、英会話における「瞬発力」を鍛えることができました。
1つの文はそこまで長くないのですが、肯定文、否定文、疑問文はもちろんのこと、未来、完了、仮定など色んな文法が使われた文章だったので、文法の良い勉強にもなりました。
カランメソッドについてはとある語学学校のページ(こちらから)で動画付きで詳しく紹介されています。
僕が通っていたのは別の学校でしたが、そこでは動画と比べると、ゆっくりやっていました。
次に発音についてです。
日本の学校の英語の授業ではリーディングとライティングがメインです。
リスニングは少しだけ勉強する時間がありますが、残念ながらスピーキングはほとんど習いません。
そのため発音を学ぶ機会が今までほとんどありませんでした。
「発音が良ければカッコいいけど、悪くても自分の言いたいことが伝わればいい」と思うかもしれません。
僕もそう思っていたのですが、発音の勉強をすることで思わぬメリットがありました。
それはリスニング力の向上です。
英語の発音では日本語には見られない、「連結」(get out→ゲダウト)、「脱落」(all right→オーライ)などがあります。
発音の勉強をするまでこれらのことを知らなかったため、聞き取ることができませんでした。
しかし、これらのルールを覚えて自分でもそのように発音することによって、次第に聞き取れるようになりました。
語学学校に行く予定のある方は、「カランメソッド」と「発音」の2つに多くの時間を割くと良いと思います。
語学学校以降は野生動物の保護施設でインターンをしていました。
そこで意識していたことは、積極的に英語で話しかけることです。
共同生活をすることで話すタイミングも増えると考え、インターンやボランティアが共同生活できる施設を留学先として選びました。
そのおかげで朝起きてから、一緒に働き、ご飯を食べて、お酒を飲んで、夜寝るまで1日中英語を話すことができました。
また、フィリピン以降の施設では日本人がいなかったため、”英語しか通じない環境”にずっと身を置いていましたが、それが本当に良かったと思いました。
日本人が周りにいると、日本人同士で話してしまい英語を話す時間がグンと減りますからね。
留学中に洋書を読むことを始めました。
「大学入学後~留学前」の章で書いたように、元々英語の本は大学の課題で読んでいたのですが、留学を機にもっとレベルの高いものを読もうと思いました。
何から読み始めようか迷ったあげく、ハリーポッターを読むことにしました。
児童書であるためそこまで難しくもなく、日本語で一度読んだことがあったため、ストーリーが頭に入っていたためです。
これについては他の記事で詳しく書いています。
ハリーポッターを英語で読破 ~洋書多読のすすめ~留学中に英語が堪能なヨーロッパの方と大勢お会いしました。
皆さん幼いころからテレビやドラマを英語で見ていることが多く、「ドラマを見て英語を覚えていったよ」と言っていた人も少なくありませんでした。
日本でも海外ドラマで英語の勉強をするというのが人気だと以前何かで読んだことがあったため、僕もNETFLIXを契約しました。
これで「FRIENDS」というドラマを使っての英語の勉強を始めました。
本来は1周目は日本で字幕で見て内容を頭に入れるというのが、おススメの方法でしたが、海外にいたため日本語字幕を付けることができず、1周目から英語字幕で見ました。
このドラマは1話20分程度で、10シーズンまであります。
「同じ英語を何度も聞くのがいいのでは?」と思い、シーズン1を5周ぐらいみました笑
また、ただぼーっとドラマを見ていたわけではありません。
周りに人がいないときは、台詞のシャドーイングをしたり、使えそうな表現があった場合は書き留めていました。
あとは英語で日記を書いていました。
最初の方は書きたいことがたくさんあるのに、ライティングに慣れていないせいで筆が進まず、2,3行のとても短い日記でした。
しかし、3,4カ月もするとだいぶ慣れてきて、半ページぐらいの量を書けるようになりました。
DUOなどで覚えた表現を積極的に使うことで、いい復習にもなりました。
留学後
留学から帰ってきてからも英語の勉強を続けています。
海外ドラマと洋書を読むことがメインです。
洋書はノンフィクションのものを最近はよく読んでいます。
難しくて理解できない文も多くありますが、内容が面白いので楽しみながら読めています。
また、大学の研究室に留学生が5人いるため英語を話す機会も多くあります。
スピーキングだけは1人では勉強しにくいのでとてもいい環境にいると感じています。
最近になってライティングの勉強を本格的に始めました。
大学のネイティブの先生に英作文の添削をお願いすると同時に、「Grammarly」という英文添削サービスの有料会員になることで自力でも勉強できるようにしています。
あとは語彙力がまだまだ伸びしろがあるので、そちらにも力を入れています。
「Quizlet」という暗記アプリがあり、それに洋書を読んでいて分からなかった単語を入れています。
このアプリが優れもので大変重宝しています。
最初は、「留学中に培った英語力を落とすまい」という意識で勉強していましたが、今では「もっと英語力を向上させたい!」という気持ちで取り組んでいます。
また最近は勉強しているという意識は無く、むしろ楽しみながら学んでいる感じです。
なので毎日勉強しても全く苦ではありません。ここまで来るのは大変でしたが…
今までの英語学習を振り返って
振り返ってみると、DUO、海外ドラマ、洋書多読がとても効果的な英語の学習法であったと思います。
DUOでの英文560個の暗記とその過程での大量の音読とリスニングによって、自分の英語力の土台が強固なものとなりました。
そのうえで、海外ドラマを見たり、洋書を読むことなどで生の英語に大量に触れることで、さらに英語力を伸ばすことができました。
海外ドラマはもっと早くから始めておけば良かったと後悔しているほどです。
TEDICTは素晴らしい教材ですが、こればっかりやっていたのは失敗だったと感じています。
なぜならTEDICTでの勉強は1文1文を丁寧に聞き取る「精聴」です。勉強中は同じ文章を何回も聴くことになります。
もちろんこれも大切なのですが、会話やある程度長い文章を聴いて要点を把握する力があまり鍛えられません。
そういう意味で、たくさんの英語を聴く「多聴」も非常に重要で、こっちに多くの時間をかけた方がより効果的な学習だと思います。
また、中学・高校での受験勉強でしっかりと英語の勉強をしてきて非常に助かりました。
そのおかげで、英語の基礎となる単語と文法が身に付いていたからです。
日本の学校での英語教育には改善するべきところがたくさんあると思いますが、避けて通れないのであれば全力で取り組んだ方が得策だと思います。
大切なのは続けること
色々な所で言われているので、改めて言うことではないですが、継続することが英語を伸ばすのには不可欠です。
まとまった時間を取らなくても大丈夫です。
通学・通勤時間などのスキマ時間を見つけて勉強すれば、そんなに苦でも無いと思います。
自分の場合、1人で車の運転をしているときはDUOのCDを聴いてますし、歩いているときもPodcastsで英語のラジオを聴いたりしています。
そのような心掛けもあり、英語に接しない日はありません。
だけど結局は…
色々と話してきたのに元も子もないですが、留学やワーホリなどで英語圏に飛び込むのが、英語を伸ばす一番手っ取り早い方法だと思います。
実際に英語を”使う”ことで身体に叩き込むことができます。
しかし、外国に行っても日本人とばっかりつるんでいたらせっかく海外に行った意味がありません。
海外に出たら積極的に”英語しか通じない環境”に身を置くようにしましょう。
また、留学で語学学校だけに行くのもあまり良くないと思います。
授業中に言葉が出なくても先生はいつまでも待ってくれますが、実際にはそうはいきません。
語学学校の授業中の英語は”本番”ではないのです。
知人や同僚と話し合ったり、店や空港で店員や職員と会話をするという、実践の場数を踏むことが大切だと思います。
”TOEICの勉強法”なんて存在しない
「TOEICのおススメの勉強法はありますか」ともし聞かれたら、「ない」と答えます。
冒頭でも書いたようにTOEICをはじめ、様々な英語の試験や資格で高得点を取るためには、しっかりとした「英語力」が必要です。
これを身につけるために、上で書いてきたような英語の勉強を今までしてきました。
英検やTOEFLであれば、英作文や面接の練習があるため、それ専用の勉強があるかもしれませんが、それでもいい結果を得るためには土台となる英語力が不可欠です。
TOEICはなおさらで、L&Rであればすべて選択問題ですし特別な対策は本当にいらないと思っています。
しかし、多くの人はTOEICの参考書やアプリなどで勉強しているのではないでしょうか。
参考書を使ってTOEICの勉強を毎日1時間しているという方、その1時間の中でどれくらい英語に触れていますか?
半分ぐらいの時間を、懇切丁寧に書かれた日本語の説明文を読むことに割いてしまっているかもしれません。
もちろんそういう時間も大切です。
文法を勉強する時は日本語で書かれた文法書を読み込みました。
しかし、さらにステップアップするためには洋書を読む、海外ドラマや英語のラジオを聴くなど“生の英語”に触れる時間を増やした方が絶対に効果的ですし、その方が実用的な英語力が身につきます。
常日頃から、このようなTOEICよりもレベルの高い英語に触れることが非常に大切だと思います。
そのおかげで、僕が今回の受験に備えて行った勉強といえば、問題の形式になれるという目的で公式が出している予想問題を3回解いただけでしたが良い点数を取れました。
また、参考書すべてを否定するわけではありませんが、「TOEIC○○テクニック」、「30日でスコアアップ」などと謳っている本は手を出さない方がいいと思います。
そもそも語学を伸ばすのに”テクニック”なんてものは存在しませんし、30日で英語力が伸びるわけもありません。
しかしこのような本が巷には溢れているのはなぜなのでしょうか?
それは「楽に点数を伸ばしたい」という人の弱みに付け込んだものであるからです。
このような本を売ってお金を稼いでいる出版社には正直腹が立ちますが、それが商売なのでしょうがないですね。
奇を衒った勉強方法なんてもちろんなく、地道に積み重ねていくしかないのです。
持っている方がいたら今すぐ捨てて、NETFLIXを見始めた方がよっぽど意義があります。
少し踏み込んだことを言いましたが、これが今まで英語を勉強してきて思ったことです。
今まで英語の勉強をしてきて思ったことについて書いてきました。
英語の勉強法は1つではなく、色んな方法があると思います。
ネットや書籍で色々なものが紹介されていますが(この記事も無論その1つです)、自分に合った方法を見つけるのが大切だと思います。
この記事が少しでも参考になれば嬉しい限りです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。