フィリピンのお札の人物・動物・自然遺産について

ただいまフィリピンに留学に来ています!こっちに来てから3週間たつのですがお札に書かれている人物、動物たち、きれいな風景が気になったので調べてみることにしました。

1.20ペソ札
  マニュエル・ケソン(Manuel Luis Quezon y Molina)

フィリピン=コモンウェルス(独立準備政府)の初代大統領を1935~1944年の10年間勤めました。
1942年に日本が侵略してきた際は、アメリカに行き亡命政府を樹立しました。
1937年にタガログ語を国語としたことから「フィリピン語の父」と言われているそうです。

フィリピン=コモンウェルス
1934年のフィリピン独立法により翌1935年に発足したフィリピンの自治政府。
1946年の独立までの仮政府。

フィリピン独立法
タイティングズ=マクダフィー法(Tydings-MnDuffie Act)として知られる。
1934年に制定されたアメリカの法律。マニュエル・ケソンやセルヒオ・オスメニャの指導で行われた独立戦争の勝利を示すものと言われている。10年後の独立を認めることと、特定海軍基地を除くアメリカ軍基地を撤去することなどを骨子とする。

裏側にはパームシベット(Palm Civet)という動物とバナウェ・ライステラスが描かれています。
この動物はジャコウネコ科に属し、南アジアに生息しています。
近年はコピ・ルアク(kopi luwak)というジャコウネコの糞からとれる未消化のコーヒー豆の生産のために捕まえられていて、個体数の減少が懸念されているそうです。
フィリピンではMusangやAlamidと呼ばれています。

バナウェ・ライステラスはルソン島北部にある棚田のことで世界遺産にも登録されています。

2.50ペソ札
  セルヒオ・オスメニャ(Sergio Osmeña)

フィリピン=コモンウェルスが発足した際にマニュエル・ケソンの下で副大統領をしていました。1944年にケソンが没し、同年に大統領となり、マッカーサーとともにレイテ島に帰還し、コモンウェルス政府の復活を宣言しました。1944~1946年の3年間、コモンウェルスの第2代大統領を務めました。

裏側にはロウニンアジ(Maliputo)という魚とタール湖が描かれています。
この魚はインド洋と太平洋の熱帯・亜熱帯海域に生息する海水魚です。しかし、ルソン島にあるタール湖にも生息しています。もちろん湖の水は淡水です。なぜこのように海水魚が湖に生息することになったのでしょうか。

18世紀にタール火山で大規模な噴火が発生しました。噴火によって発生した火山灰などがパンシピット川をふさぎ、バラヤン湾に流れるはずの水が行き場を失ってタール湖が形成されました。この時にロウニンアジが取り残されたものが淡水に適応し繁栄したそうです。
この魚のほかにもtawilisというイワシの仲間や、hydrophis semperiというウミヘビも同じように取り残されて現在まで残って生きているようです。

3.100ペソ札
  マニュエル・ロハス(Manuel Roxas)

 1946~1948年の3年の間、第5代大統領を務めました。コモンウェルス最後の大統領であり、第3次共和国初代大統領です。

オスメニャと対立したことにより、1946年に国民党を離脱して自由党を結成します。その後、大統領に選出されました。
4億ドル以上の復興基金を米政府から得る一方で、23か所の米軍基地を99年間貸与する軍事基地協定、米国人の内国民待遇や28年間の特恵関税などが定められたベル通商法などを結び、アメリカの強い影響を受けていました。

ベル通商法
正式名称は「アメリカ=フィリピン貿易復興法」。
1946年に成立。関税、割当量、輸出品目割当、財政関係、実施上の手続きなどを規定しているが、アメリカはパリティ条項(アメリカ人に内国民待遇付与)を認めさせた。
実質的には、アメリカがフィリピンを経済植民地として搾取し続けるための法律であった。
74年まで有効であったが、55年にホセ・ラウエル上院議員がメリカに派遣され協議した結果、ベル通商法を修正したラウレル=ラングレー協定が成立する。

特恵関税(とっけいかんぜい)
関税に関する国際的な制度の一つ。
先進国が途上国から輸入を行う際に関税率を引き下げるもので、途上国の支援が目的。

内国民待遇付与
自国民と同様の権利を相手国の国民や企業に対しても保障すること。

裏側にはジンベイザメ(Whale shark)とマヨン山が描かれています。
フィリピンの周辺の海域にはジンベイザメが生息しており、一緒に泳ぐツアーなどがたくさんあります。
遭遇率が高いそうなので一度行ってみたいですね!

マヨン山はルソン島北部にある火山でその一帯はマヨン山国立公園に指定されています。

4. 200ペソ札
  ディオスダド・マカパガル(Diosdado Macapagal)

ディオスダド・マカパガルは1961~1965年にかけてフィリピンの第9代大統領をしていました。
任期中には汚職や収賄を無くすことやフィリピン経済を活性化させることに力を注ぎました。
貨幣の両替所の設置、輸出の奨励、土地を改革する法律の制定、輸入税逃れを減らすことに努めました。
しかし、ナショナリスタ党員の多い上院と下院に反対されました。そして1965年の選挙でフェルディナンド・マルコスに敗れて退任しました。

名前が空港名に使われており、2003年ルソン島、マバラカット市にある「クラーク国際空港」が
「ディオスダド・マカパガル国際空港」 に改称されます。しかし、2012年に「クラーク国際空港」に戻りました。

ナショナリスタ党
フィリピンの政党。1907年議会創設期にオスメニャ、ケソンらによって結成された。

裏側にはターシャ(Tarcier)とチョコレートヒルズが描かれています。どちらもボホール島で有名です。
ターシャは大きな目が特徴の世界最小のメガネザルで体調は約10cmほどしかありません。
なんと脳よりも目の方が大きいらしいです!
森林伐採や密猟が原因で絶滅が懸念されています。

チョコレートヒルズはボホール島の中心にある50㎢にわたって1268個以上の丘がある珍しい地形のことです。乾季になると葉の色が茶色になることからこの名前が付いています。

5.500ペソ札
  右 ベニグノ・アキノJr(Benigno Simeon “Ninoy” Aquino, Jr)
  左 コラソン・アキノ(Corazón Aquino)

ペニグノ・アキノJrはフィリピンの上院議員であり、タルラック州知事、コンセプシオン市長などを務めた方です。
通称が「ニノイ」だったのでニノイ・アキノとも呼ばれています。

1954年に反政府グループのリーダーを無条件で降伏させたことにより国民の人気を得ます。その後、22歳にしてコンセプシオン市の市長に就任します。
1972年にフィルデナンド・マルコス大統領がフィリピン全土に戒厳令をしき、ニノイは危険人物として投獄されます。1977年に死刑宣告を受けますが、人気者であるニノイを処刑することができず、アメリカに追放されます。
1983年にフィリピンに帰国しますが飛行機から降りた直後に暗殺されてしまいました…

コラソン・アキノはニノイの妻でした。ニノイ暗殺後の1986年の大統領選に立候補して当選1992年までの7年間大統領を務めます。
彼女の当選を認めなかった元大統領のマルコスが戒厳令をしきますが、それに多数の市民が反発し、マルコスはアメリカに亡命します。これを「ピープルパワー革命(エデュサ革命)」と言います。

裏側にはBlue-napped Parotプエルト・プリンセサ地底河川国立公園が描かれています。和名は見つかりませんでした(もしかしたら無いのかも…)
フィリピン全土でみられる緑色の羽がとてもきれいなオウム科の鳥です。
しかし、生息地の減少と乱獲で個体数の減少が危惧されています。
地元ではpikoyとも呼ばれています。

プエルト・プリンセサ地底河川国立公園はパラワン島の洞窟内を流れる地下川のことで、1999年に世界遺産に登録されています。

6. 1000ペソ札
  上 ホセ・アバド・サントス( José Abad Santos)
  中 ビセンチ・リム(Vicente Lim)
  下 ホセファ・リャーネス・エスコダ(Josefa Liane Eskoda)

ホセ・アバド・サントスはコモンウェルスの最高裁判所長官を務め、日本軍が侵攻した時には非占領地域大統領代行を務めていました。1942年に日本軍によって銃殺刑に処されました。

ビセンチ・リムは第二次世界大戦中の陸軍の将軍です。米国国防大学を卒業した初めてのフィリピン人として知られています。バターンの戦いでは将軍として指揮をとりました。フィリピンが負けてからは捕らえられるまで抵抗運動に貢献します。

ホセファ・リャーネス・エスコダは有名な市民リーダーとして知られており、女性の投票権を主張する運動のリーダーを務め、ガールスカウト団体である「Girl Scouts of the Phillipines (GSP)」の設立者としても有名です。1945年に日本軍に処刑されてしまいます。

1000ペソ札に描かれているのは全員日本軍に処刑された人たちです…

裏側にはSouth Sea Pearlトゥバタハ岩礁海中公園が描かれています。
South Sea PearlはPinctada maxima molluskという貝からできる真珠で、インド洋、太平洋で獲れますが、特にフィリピン、オーストラリア、インドネシア、ミャンマーで有名です。

トゥバタハ岩礁海中公園はパラワン島の東にあるサンゴ礁のことで、1993年にフィリピン初の世界遺産に登録されました。

以上です!!
やはりお札を調べるとその国の歴史や文化がよくわかりますね!
動物好きの僕にとっては、いろんな動物が描かれていることも嬉しかったですし、フィリピンの動物に少し詳しくなることができました。

ほかの国のお札も調べてみたいです!

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