「AI × ベーシックインカム × 人口」から考える未来

※この記事は上の「「ポスト・ヒューマン誕生」を読んで ~人間が”新人類”となる日~」の続きです。※

仕事がAIに取られるのは避けては通れない道で、もはや時間の問題です。
アメリカの総雇用者の47%が機械によって仕事を失うとする研究結果もあるようです。

実際もうすでに様々なところで機械が人間の仕事にとって代わっています。
身近なところでは、スーパーのレジでしょうか。最近ではセルフレジが増えてきました。
また、Amazonが運営するコンビニ型店舗である「Amazon Go」ではもはや店員が一人もいなくて、お客さんはスマホで決済して店を後にします。
他にも、レポートの採点や、病気の診断も最近は機械が正確にできるようになっているようで、多くの仕事を機械がするようになります。

機械化の波は第一次産業にも及んでいます。
例えば畜産業では「搾乳ロボット」の導入が広がっています。
牛の首輪にはセンサーが取り付けられ、個体が識別され搾乳が必要な牛だけが搾乳される仕組みとなっています。
搾乳はすべて機械により行われ、生乳はその場で体細胞数などの数値が測定され、出荷に適さないものは分離されます。

野菜の収穫でも機械が担う割合が多くなってきており、近い将来人の手を全く必要としなくなるでしょう。

特集 ITで拓く農の未来(3) 農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1008/spe1_03.html


そうなった場合この世の中はどうなってしまうのでしょうか?
まずは容易に想像できるように失業者が多く出ます。
その人たちは仕事が無いからお金を稼ぐことができません。
現代だったら、路頭に迷ってその日暮らしをするか、誰にも知られずにひっそりと亡くなっていくかもしれません。

ここで登場するのが「ベーシックインカム」です。
これは生活保護、年金、失業手当などを廃止する代わりに、国民一人一人に必要最低限なお金を給付する仕組みです。
ZOZOTOWNの前澤友作さんがお年玉企画で多くの人にお金をあげたのはこれを調査するためだと言っていたのは記憶にも新しいと思います。
また今回のコロナ騒動ですべての国民に1人ずつ10万円を支給するということとなり、この制度の議論が再燃しているところです。

これはいい点がたくさんある制度なのですが、財政面で大きな問題を抱えています。
今回の10万円給付ではおよそ12兆円が必要でした。
もちろんこれを毎月行うことは不可能です。

しかしAIが仕事をするようになった将来では話が違ってくると思います。
当たり前ですが、AIの人件費は0円です。
もちろんメンテナンス費用などはかかると思いますが、人間を雇うより安く済み、より多くのものを生産することができます。
こうなると、今まで従業員に対して支払われていた多額のお金が浮くことになります。

政府は企業に対してより多くの税を課すことにしそれらのお金を回収します。
それをベーシックインカムとして仕事を失った人たちに給付すればいいのではないでしょうか。
または、金額を減らしてその代わりに米やパン、野菜といったような食べ物の現物の給付でもいいかもしれません。

もちろん人間の仕事は残ります。
将来的には機械が人間の仕事を100%やってくれる日が来るかもしれないですが、政治や教育などでは人間がまだまだ必要とされると思います。
しかし、人間の労働時間は大きく短縮され、1日に3~4時間だけ働くだけの社会になると思いますし、多くの人は今存在しない職に就くことになると思います。
キャシー・デビットソンというニューヨーク市立大学の教授は「今の子供たちの65%は卒業するころには今存在していない職業に就くだろう。」とも予想しています。

現代では、コンピューター、車、電子レンジ、洗濯機など人間の仕事を大きく助けてくれる機械があるのに、人間は1日に8時間も9時間も会社で働いて家に帰っても掃除や料理などの家事をしなければなりません。
本来であればもっと余暇があるはずだと思います。

今までは「働かざる者食うべからず」でした。
しかし、機械が人間の仕事をするようになれば、1日にちょっと働けば、またはほとんど働かなくても暮らしていけて、自分の趣味や没頭することだけをしてもいい「働かなくても食っていける」時代がやってくるかもしれません。


人間が働かなくてもいい社会となった時、人口はどうなると思いますか?
「「ポスト・ヒューマン誕生」を読んで ~人間が”新人類”となる日~」でも述べたようにこれから人間の寿命はこれからとても長くなっていくので、死んでいく人に比べて生まれてくる人の方が多くなり人口は増えていくと考えられます。
しかし、人間社会を発展させ、豊かに暮らしていくためにこれ以上の人口を必要としないことも明らかです。

どんなに効率よく食べ物を得ることができるようになったとしても、地球の資源は限られています。
イーロン・マスクが計画しているように、火星やほかの惑星に移住できるようになれば話は大きく変わってくるかもしれません。
そもそも、人類は栄養を必要としなくなる体になるかもしれませんし、脳をバーチャルな世界にアップロードしてその中で暮らしていくようになるかもしれません。

もうどうなるかは全く予想できませんが、人口の増加に伴って環境問題がとても大きな問題となっているので、そこだけは地球上に住む他の生き物のためにも、必ずや解決しなければいけないと思っています。


僕はこの分野の専門家でもなければ、大学で勉強しているわけでもないのでかなり的外れなことを言っているかもしれません。
ただ、未来のことはこれからを生きていく自分たちで考えていかなければならないと思っています。

この記事が未来のことを考えるきっかけになれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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