僕のTOEFLライティングの勉強法

「TOEFL初受験記」でライティングのパートを書いていたら予想以上に長くなってしまったので別の記事に分けて書きたいと思います。

ライティングがとても苦手でした。なぜならほとんど経験がなかったためです。

留学中に毎日英語で日記を書いていましたが、これは他の人に添削してもらうわけでもなく、間違った文法とスペルで適当に書いていたに過ぎないものでした。

ただ、全く意味がなかったわけではなく、最後の方にはスラスラと英語で文章が書けるようには少しなっていましたが。

そんな英語での日記も帰国後は全く全く行っていなかったため、ライティングに関してはほとんどゼロからのスタートでした。

そんな僕がどのようにしてライティングの学習をしたか本記事で書いていきたいと思います。

とは言いつつ、自分のライティングの点数はそんなに高いわけではなかったのであくまで参考程度にしていただければ幸いです。

TOEFLのライティングには”independent”と”integrated”がありますが、本記事では主にindependent(エッセイ)の学習方法について説明しています。

添削

やはりネイティブに添削してもらうのが一番良いと考え、大学のカナダ人の先生にTOEFL受験のことを伝え、ライティングの添削をしてもらいたいというお願いをしました。

この先生は留学の際に書類の添削などをしていただきお世話になった先生で、今回も快く承諾してくださいました。

学生であれば僕のように大学の先生にお願いできますが、社会人であればオンライン英作文添削サービスなどがあるのでそちらを是非利用してみてはいかがでしょうか。

先生と何度かやりとりをしているうちに、以下のような流れで毎回添削していただくことになりました。

①エッセイのトピックを選び、時間を測りながら書いてみる

②”grammarly”(有料ver)でエッセイを修正

③先生に修正後のエッセイを送り添削していただく

④コメントをもとに修正する

⑤再度先生にエッセイを送りコメントをいただく

①エッセイのトピックを選び、時間を測りながら書いてみる

エッセイのトピックはネットにいくらでも転がっています。多くのサイトがありますが、僕は以下のサイトをよく使っていました。

このサイトはエッセイの例もあるため、とても参考になりました。

トピックが決まったらwordに本文を書いていきました。

僕はTOEFLのライティングは紙ではなく、パソコンで練習した方が良いと思います。なぜなら本番もパソコンでの試験だからです。

ライティングは時間との勝負なのですが、どんなに英語力があって良いアイデアが浮かんだとしてもタイピングが遅ければ点数になりません。

なので、普段からキーボードで英語を打ち込むことに慣れておくべきだと思います。

自分も日本語のタイピングには自信があるのですが、英語は最初のうちはとても遅く心配になりました。しかし、回数を重ねるにつれ次第に速くなっていきました。

また、時間を測ることも非常に重要です。

ライティングのうち”independent task”は制限時間が30分です。この時間内で最低でも300文字(できれば400文字が理想)の英文を書かなければなりません。

最初から30分で書き切ることは不可能なので時間を測り、前回よりもタイムを縮められるように意識しながら練習すると良いと思いました。

僕も初めは1時間以上かかっていましたが、50分、40分、30分と次第に短い時間でより多くの英文を書けるようになっていきました。

下にエッセイのテーマの一例と僕の初版を載せています。

エッセイのテーマ

以下の事柄に対して賛成か反対か。本から得る知識と比べて、私たちが実際に経験したことから得る知識はより価値がある。あなたの考えを裏付ける具体的な理由と例とともに答えなさい。

↑350文字。これより少し多めの文章を30分以内で書き切らなくてはいけません。↑

②”grammarly”(有料ver)でエッセイを修正

grammarlyはオンライン英文添削サービスです。以前から存在は知っており、無料バージョンは度々使用していましたが、本格的にライティングの勉強をするには不十分だと思い、有料バージョンを契約しました。

grammarlyは既に他の多くの方がブログなどで説明なさっているのでここでは説明を省略しますが非常に良いサービスです。

簡単なスペルミスから、文法、より良い表現の提案、類義語、文章の構成など様々な観点から英文を添削してくれます。

コンピューターが添削しているため時間も非常に短く、300-400文字の分量の英語をいつもペーストしていましたが、たった5秒ぐらいで結果が出ます。

言い訳ですが、時間を測って書いているとどうしても焦ってしまい、単純な文法や語法のミスが多くありました。

そのようなミスをわざわざ先生に直していただくのは気が引けたので、grammarlyを使って基礎的な間違いを修正してから先生に添削をお願いするようにしていました

↑実際のgrammarlyの画面。Overall scoreが毎回低過ぎて泣く(笑)↑
↑PDFとして出力することもでき、印刷すると良い感じになります

③先生に修正後のエッセイを送り添削していただく

その後、grammarlyで修正したものを先生にメールで送信しました。

先生は金曜日の午前中は僕のライティングの添削のために時間をとってくださっていたらしく、毎週金曜日にコメント付きで返信をいただいていました。

grammarlyも素晴らしいですが、やはり人間の添削には敵いません。

先生は「文法上の間違いはないけど表現が文脈に相応しくない」、「ネイティブはこのような表現を使わない」、「文章の構造的にこの文は段落の先頭に持ってきた方が良い」などの非常に有益なアドバイスを下さいました。

帰ってくるエッセイは毎回真っ赤で心が折れそうでしたが、それほど真剣に添削していただいたということなので本当にありがたかったです、、、

↑先生とのメールのやり取りの一部↑

④コメントをもとに修正する

添削でいただいたアドバイスをもとに文章を書き直しました。

これも容易いわけではなく、先生は「こういう風にした方がいい」とは教えてくれますが、正解を教えてくれるわけではないので、再度文章を一から考えなければならず、たまには段落全体を書き変えなければならない時もありました。

文章を書き直したらまたgrammarlyを用いて修正しました。

⑤再度先生にエッセイを送りコメントをいただく

先生に確認していただき、追加のコメントをもらいました。

毎回この2回目の添削では、”You made some good changes.”や”Much nicer.”や”Your changes were very good and nothing really to correct. “のようなありがたいお言葉をいただきとても励まされました。

”間違えたところノート”

Grammarlyや先生の添削で直されたところはノートにまとめていました。

間違えがある文章やフレーズを黒文字でノートに書き、赤文字で修正しました。そしてこのノートをたまに見返すようにしていました。

これを作って一番良かったと思うのは、自分が繰り返し間違えてしまう箇所がよく分かることです。

ライティングには制限時間があるため、毎回かなり焦りながら英文を書いており多くの間違いがありました。

また急いでいるときは、以前と同じ間違いをしてしまうこともしばしばありました。おそらく、ライティングの変な癖がついていたのだと思います。

そのような時にノートがあると、以前にも同じ間違いをしたかどうかを確認する事ができます。そして、仮に同じ間違いをしていたら、ノートの端に「正」を書いていきました。

このようにすることで、ノートを見返すときにどこを重点的に見直せば良いのかがわかります。

もしノートを作っていなかったら、間違いがありその時は理解したつもりでも、しばらくしたら忘れてしまい同じ間違いを延々と繰り返していたでしょう。

 

正しい単語の使い方を学ぶ

英文を書いていると疑問点がたくさん出てきます。

その中でも特に動詞の語法や、特定の形容詞や副詞の一般的な使用方法について不安に思うことが多くありました

「この単語の意味はよく分かっているんだけど実際に文章中でどのように使われているんだろう」

このような悩みを解決するために初めは辞書をひいていたのですが、例文の数が限られているために参考にならないこともしばしばでした。

ある単語がどのように文章中で用いられているかを知るためには、その単語が使われている多くの文章に触れる必要があります。

そんな時に以下の2つのようなサイトを活用していました。

出典:https://sentencedict.com/
出典:https://www.yourdictionary.com/

どちらも単語を入力すると、その単語が用いられている多数の文章を表示してくれるサイトです。

このようなサイトを活用して、単語の正しい使い方を学んでいきました。

ライティングを通して、「単語の意味が分かる」と「単語を実際に文章中で用いることができる」には大きな違いがあることを痛感しました。

Google先生も便利

上の2つのサイトでは単語や熟語の文中での使い方を調べるのには便利でしたが、もう少し長い英語表現であったり、自分の書いた英文が一般的な表現であるかを調べることはできませんでした。

例えば上の先生から添削していただいたエッセイの画像で下から2行目に”make a big achievement”という表現があります。これは文法的には間違っていませんが、実際に使用されている表現なのでしょうか?

そのような時にGoogleで検索すると便利です。

しかし、ただ「make a big achievement」と入力すると、”make”と”big”と”a”と”achievement”が含まれているページが表示されるだけです。

そこで検索したいフレーズの前後にクオーテーションマーク(”)を入れましょう。

こうすることで、「make a big achievement」というフレーズがそっくりそのまま含まれるページを検索することができます。

↑検索したいフレーズの前後に「”」を入れます↑

検索するといくつかサイトが出てきますが、今回の結果はたったの5ページ分しかありませんでした。

幅広く使用されている表現であれば、もっと多くの検索結果が表示されるはずです。

つまり、この表現は一般的ではないものであることが分かります

↑結果はたったの5ページ。あまり使われていない表現だということです。↑

このクオーテーションマークを入れるという簡単なテクニックを覚えるだけで、ライティング学習がとても捗ります

何より、先生に訊ねなくても自分の書いた英文の表現がネイティブも使用しているかを手軽に確かめることができるので非常におすすめです。

だけどまず初めに、、

以上が、TOEFLのindependent taskの自分なりの学習方法でした。

しかし、言うまでもない事ですが、英文を書き始める前に基礎的な英単語や文法を身につけている必要があります。

英語の表現云々の前に、スペルミスや文法の誤りなどがあればそれだけでかなり評価は下がってしまいます。

なので英語に今まであまり触れてこなかった方は、闇雲に英作文を書き始めるのではなく、基礎固めからする必要があります。

もちろんある程度基礎が固まったら、英作文の勉強と基礎的な勉強を両輪で行ってもいいと思います。

エッセイのルールと書くコツ

最後に英語でエッセイを書くときの決まり事と、回答にあたってのコツや自分が意識していたことを書き留めてこの記事の終わりにしたいと思います。

エッセイの構成

英語エッセイの構成には「型」があり、”Introduction”、”Body”、”Conclusion”の順に書き進められていきます。

TOEFLのindependent task では以下のように毎回書く様にしていました。

この型通りに書かなければいけないわけではないと思いますが、TOEFLのエッセイの解答例を見ると全てこの様に書かれているので、型に沿った方が無難だと思います。

また、文章の構成を考える必要がない点で、よりスムーズに作文ができると思います。

Introduction

ここではトピックに関する一般的な背景について書きます。その後、それについて賛成か反対かなどの自分の意見について簡潔に書きました。

Body

“Introduction”で述べた自分の意見を裏付ける理由や具体的なエピソードについて書いていきます。最初の2~3行で理由について一般的な見解を述べ、その後それに関する自分の経験を書きました。理想とされる文字数(400文字)を満たすためには、このBodyが2~3つ必要です。

Conclusion

エッセイの要約を書き、冒頭で述べた自分の意見を表現を変えて再度記します。特に新しいことを書く必要はないと思います。

エッセイは真実でなくても良い!

エッセイのテーマは上述のように日本語でも回答するのに苦労するものが多々あります。

しかし、そのようなテーマでも具体例や自身の経験を踏まえてエッセイを作成しなければなりません。

人生経験が非常に豊富な人ならまだしも、ほとんどの方はエッセイのテーマに沿う経験を毎回持っているわけではないと思います。

僕も最初の方は、テーマに合う自分の経験を記憶の奥底から引っ張り出して書いていました。

しかし、思い出すのに非常に時間がかかり、肝心のライティングに十分な時間を割けないという悩みがありました。

そこでネットの情報や他の人に話を聞いてみると必ずしも本当のことは書く必要がないという事がわかりました。

例えば、「医者と弁護士のどちらの職業に就きたいか」というテーマでは、以下のような文章を英語で書きました。

「友人の一人が難病で長いこと苦しんでいる祖父を持っており、その病気を治すために医学部に入り今では立派な医者となって同じ病気で苦しむ多くの患者さんを救っている。」

僕にはこのような友人はいませんが、その場で適当にでっち上げて書きました。

採点する側にはこれが真実がどうかわかりませんし、そもそもエッセイでは英語のライティング能力を見ているので内容の如何は採点には影響しません。

なので、自身のエピソードを思い出すのに時間がかかるようであれば、適当なことを書いて、肝心な文法、語彙、エッセイの構成などに時間をあてるのが重要だと思います。

僕はこのようにしてから、ライティングがさくさく進むようになりましたし、時間も縮めることができました!

また、「賛成か反対か」形式のエッセイでは、たとえ自分の考えとは違っていていもエッセイが書きやすい方を選択すれば良いと思います。

英語ライティングのルールを学ぶ

↑中古で買った”The Elements of Style”

英語を書くときのルールなどについて一通り学びたい時は”The Elements of Style”という本がおすすめです。

この本は、アメリカで以前に全ての小中学生に配布されていたらしく、英語ライティングのバイブル的存在になっています。

洋書なので全て英語である上に、(おそらく)日本では取り扱いしていないのでamazonなどで購入し海外から取り寄せる必要があると思います。

しかし、出版社がPDFをネットに配布しているので購入する必要がない方はこれを見るだけで十分かと思います。

内容が気になる方はこちらからご確認ください!


英語のライティングの勉強に悩んでいる人は多くいると思います。

自分も最初の方はどのように勉強して良いか分からず闇雲に行っていました。

ですが今回実感したのは、ライティングは独学には限界があるという事です。

絶対に他の英語が得意な人、できればネイティブスピーカーに添削してもらうのが良いと思います。

大学生なら大学の英語の先生、社会人であればインターネットを有効活用して添削サービスなどを利用するのが良いでしょう。

その添削を軸に自分なりの勉強を試していくのがベストであると思いました。

今回の記事が皆さんの英語学習の参考に少しでもなれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!!